結核と慣れ

私事で恐縮です。大正生まれの両親はいずれも結核を患いました。父は大学生の時に8年臥床して中退、母は小学生の時に、医師だった自分の父親に診断された肺浸潤で1年留年しました。

人口6~7千万人の当時、まだ抗生物質はなく、死亡原因の第1位だった結核で毎年12万人から15万人が亡くなっていました。それでも、家族の中に結核感染者が出ても運命共同体なので今の風邪症候群と同様、父母の両親達は普通に接していたそうです。少なくとも後世言われるような「死の病として怖れられた」といった感覚はなく、感染するしないを考えることもなかったそうです。そうこうしているうちに日華事変から第二次世界大戦となり生きるのに必死でさらにそれどころでなくなりました。

先にも書かせていただきましたが、新型コロナの推移をみて慣れてくれば、不安による思考停止から脱し、それが“どれくらいのもの”かわかると思います。

この世で生活していくには現実的な折り合いが大切です。言わずもがなですが感染を恐れて逼塞していたら自身の健康を害するだけでなく生活が成り立たなくなります。この折り合いをつけていく中で空気感染に近いウイルスの伝播を現実的な方法で完全に“防ぐ”ことはできません。往生際が肝心です。それを受け入れて、他力本願せず、腹を括って私たち自身が心身の力を高めるしかないのです。

 

追伸:新型コロナの推移を見るには以下のサイトがよいかと思います。

「WHO Coronavirus Disease (COVID-19) Dashboard」
英文ですが、地図を指標に各国の感染者数と死亡者数がわかります。
https://covid19.who.int/

「厚生労働省HP>・・・> 新型コロナウイルス感染症について > 国内の発生状況など」
PCR陽性者(感染者)数、死亡数、入院治療を要する者、累積退院者、PCRの実施状況などがわかります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html?fbclid=IwAR1wHOLU2Ei-rHvD4znDv03Tpo6yuwWl_TTACFicpCei0JsCsvj0aNT0stk